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「Sexy Sadie 」The Beatles〜神経症的なジョン進行(2)〜 [音楽の聴き方]

「Sexy Sadie」について書く前に、アルバム「The Beatles」、通称「ホワイトアルバム」について少しだけ触れておきます。

■コンセプトは「ノーコンセプト」
あるコンセプトのもとに創作活動を行うことは、作品に明確な指針を与えてくれる反面、創作の自由度が制限されるという側面をあわせ持つ。

ポピュラーミュージックの金字塔、「Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band」という、怪物的なコンセプトアルバムを作りおえたビートルズが次に向かったのは、溜まったフラストレーションを爆発させるかのように、あらゆる制約から自由になり曲作りを行うことだった。簡単にいうと、とことん、やりたいようにやるってこと。そう、まさに「ノーコンセプト」こそがコンセプトとでも言わんばかりに。

その結果「ホワイトアルバム」は、R&R、ブルース、フォーク、カントリー、ジャズ、映画音楽、クラシック、レゲエ、ヘヴィ・メタル、プログレ、アヴァンギャルド…など、あらゆる要素が混在する、一大パノラマ的な作品に仕上がった。

「ホワイトアルバム」には20世紀の音楽のすべてが詰まっている”と誰かが言っていたけど、まさにその通りだと思う。

ルーツミュージックは巧みに昇華され、次世代ポップミュージックへの示唆に充ちた本作は、当時、音楽的ピークにあったビートルズが、その才能を如何なく発揮した、まさに究極の一枚(いや、二枚というべきか)なのだ!!文字通り。大袈裟じゃなくね。

そんな彼らの溢れんばかりのイマジネーションは、通常のアルバムサイズには到底収まりきらず、2枚組という大きな器が必要だったんですね。

しかしなにより、「サージェント」と同じ発想でアルバムを作らなかったという点にアーチスト、ビートルズの凄さを感じます。

自身の2番煎じは行わない。積極的に外部性を取り入れ、新しいものを構築する。その多様性と革新性こそビートルズのビートルズたる所以であり、いまだに多くのミュージシャンに影響を与え続けている理由でしょう。

ジャケットにしても、極彩色の「サージェント」の後に、無色の白という真逆の発想。
実際に二つのジャケットを並べてみると、その対比がよりはっきりして面白い。
白のジャケットからは、あらゆる既製概念にとらわれず創造に対して自由であろうとする、アーチストとしての高潔な意志を感じるし、バンド名の「The Beatles」をアルバム名をとしたことに、彼らの自信が垣間見えます。

Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

  • アーティスト: The Beatles
  • 出版社/メーカー: Capitol
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


ザ・ビートルズ

ザ・ビートルズ

  • アーティスト: ザ・ビートルズ
  • 出版社/メーカー: 東芝EMI
  • 発売日: 1998/03/11
  • メディア: CD


■バンドの終焉の予兆
創作に対する自由な姿勢は、「バンド」という制約さえも打ち破るものだった(バラバラに行われたレコーディングや、外部ミュージシャンの起用など)。

沸き上がってくる音楽に対して忠実であれば、あろうとするほど、
バンドという形態はもはや意味をなさなくなってきたんですね。皮肉なことに。
つまり、まず作品ありきで、バンドはその作品を表現する為のひとつの選択肢に過ぎなくなってきた、と。

それはすなわち、ビートルズである必然性が薄れてきたことを意味する。
メンバーのソロ作品の寄せ集め、、、バンドとしてのまとまりに欠ける、、、云々
といわれる理由もここら辺にある。

そう考えるとこの「The Beatles」というタイトルは、別の意味を持って迫ってくる。
あらわになりつつある矛盾を覆い隠し、失われつつある「ビートルズ」としてのアイデンティティを必至に保とうとしているようにも感じられるからだ。

ああ、少しだけと言いつつ、こんなに書いてる。

なんだか、理屈っぽくなっちゃいましたが、つまりそれだけ、素晴らしいんだ、ということを言いたいわけです。
なに?そんなことお前に言われなくても分かってるって?
まあ、そう言わずに、一家に一枚どうですか?
さ、奥さん、今すぐ買いに行きましょう!!


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