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「エリック・クラプトン自伝」エリック・クラプトン [本の読み方]

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「エリック・クラプトン自伝」エリック・クラプトン著、中江昌彦訳
(イースト・プレス)

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祖父母を実の父母だと教えられ育った複雑な生い立ちから、
理想を追い求めるあまり、長続きしないバンドのこと。
親友ジョージ・ハリスンの妻、パティとの不倫。
ドラッグ依存症とアルコール依存症との壮絶な闘い。
息子を事故で亡くしたこと…

その凄絶な半生を、音楽への深い愛とともに自身の言葉で綴った
「エリック・クラプトン自伝」。コレはお薦めです!!

これを読めば、ギターを持てば神と言われた男も、
弱さを持ったひとりの人間だということがよく分かる。

ー私は彼女(パティ)に、ジョージを捨てなければ、ヘロインを常用するといった。ー

ーまもなく毎日、大量のヘロインを使い出したー

ー1日中自殺のことばかり考えていた。ー

…などなど、ショッキングな告白が次々飛び出す。
そこからは何とも罪深く、ダメダメな男の姿が浮かび上がるが、でもなぜか憎めない。
辛い出来事や、自らの恥をさらすような、語りづらいことも、
すべて真っ向から受け止め、真摯に語られるその語り口には、むしろ好感が持てる。
息子の死をきっかけに、本気でアルコールを断つ決意をするくだりなどは、
涙なくしては読めない。

こうしてすべてを語れるのも、
ここ10年が人生の中でもっとも素晴らしかった、というように、
54才にして今の奥さんと結婚し、ようやく心の平安を得ることができた
というのが大きいのだろう。

ドラッグやアルコールに溺れていた時期を思えば、
今もこうして彼が生きているのは、幸運だとも言える。
もしかしたら、ジミ・ヘンドリックスの代わりに天国に行っていたのは
彼だったかも知れないのだ。
でも、とにかく彼は生き延びた。
それは本人も認めるように、音楽の存在があったからというのが大きい。

音楽に肌の色は関係ないという彼の考えには、素直に共感できるし、
宗教にこだわりはないが、音楽や芸術の世界に神を見つけた、という記述からは、
救いとしての音楽の力を信じさせてもくれる。

この本はそうした音楽の素晴らしさを改めて教えてくれる。
音楽を愛するすべての人に!

★Today's Set
1. Bell Bottom Blues(Derek & The Dominos)
2. Nobody Knows You When You're Down And Out(〃)
3. I Am Yours(〃)
4. Presence Of The Lord(Blind Faith)
5. Lonely Stranger(Eric Clapton)


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コメント 2

上海駿河屋

生身の人間性、生き様が伝わってくる良作ですね。自分の持っている力や能力を使わないと誰かにそれを取り上げられてしまう、と云う件がありましたね。これを30年以上も前に読んだ海外の音楽雑誌にも同じ件がでていました。これは多分クラプトン自身の名言なのでしょう。私もこの言葉が好きで、できる限り、持っている能力を発揮しようとしています。が、凡人には困難なことです。ストーンズのロン.ウッドがクラプトンと同じアルコール依存症で療養中ですね。氏同様に健全に復帰してほしいものです。影でクラプトンがアドバイスして治療することにしたのかも知れませんね
by 上海駿河屋 (2008-07-18 18:39) 

walrus

上海駿河屋さん、はじめまして。コメントありがとうございます。
きっとクラプトンは常にこの言葉を自らに言い聞かせてきたんでしょうね。
いい表現ですよね。だからこそ、努力が必要ということなんでしょう。

by walrus (2008-07-19 03:20) 

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